設計士さんと仕事をするということ

     2016/09/16

notes24
今まで携わってきた新築現場の約2/3は自分以外の方の設計された建物でした。

当然のことですが、それぞれに特徴があり、皆どのように自分色を出そうか考え図面を引き、我々施工業者に伝えてきます。

それを忠実に再現すれば、いいわけなのですが、設計者の意図すべてが図面に表記されているわけではありません。

長年の付き合いの中で、相手が何を考え、望んでいるのか、こちらが察し、具体化するということも多々あるのです。いやむしろその方が多いのではないかともいえます。

よって、何度か仕事をしている方の場合、細かな寸法というのは大して必要ではなく、その納まりのイメージなどをラフスケッチで伝えてもらえればそれで済むケースもしばしばです。

それが、今回の現場は、はじめて一緒にする方。加えて女性。
何から何まで解からぬことだらけでしたので、だいぶ勝手が違いました。
私たちが普段気にも留めていないところに目がいくのですね。
確かに、日常、暮らす時間は圧倒的に女性の方が長く、炊事や掃除といった家事をしながらふと目にする部屋の眺めが、落ち着くものであれば、心安まるものになるのでしょう。
細かな寸法の指定も、そこから導き出されたものでした。

常日頃、我々施工サイドは、建物の耐久性、材料の歩留まり、施工のしやすさなどを第一に考えて仕事をしがちです。
それは、メインテナンスのしやすさや、コストダウンを配慮してのことなのですが、一方で武骨なデザイン、画一的な寸法につながる恐れもはらんでいます。

今回の現場でも、寸法などの折り合いがつかず、最終的にお施主さんに選択してもらったことも、数多くありました。
頑固な大工だと思われたかもしれませんが、自分たちが納得いく仕事をするための主張であったと大目に見てくだされば幸いです。

我々も、細やかな女性の感性という、新たな視点があるということを知ったのは、これからの仕事に生かせる収穫でした。

そんな思いのつまった家で、お施主さんがどのように暮らしていってくださるか。
我が子を送り出す気持で見守っていきたいと思います。

 -建築について思うことつれづれ

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