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がんばれニホン!

  カテゴリー:自然観察  タグ:


私の住む地区では、サクラはまだつぼみですが、ウメ、スイセン、ニラバナ、ムスカリなど春を彩る可憐な花達が、次々と開き始めました。

そんな中、作業場近くの土手でタンポポの開花を確認しました。
このタンポポ、実はニホンタンポポなのです。

かつては、日本各地で普通にみられたそうなのですが、外来種であるセイヨウタンポポの旺盛な繁殖力に押され、その生息域はだいぶ狭まってきているとの報告もあります。
(セイヨウは春、秋の年2回花をつけられるが、ニホンは春の1回のみ。
また前者は自花受粉ができるが後者は他花受粉のみと種子をつけられる可能性にも差がある)

中央アルプスの山裾にある私の作業場近くでも、引越してきた15年ほど前は、ほとんどニホンタンポポでしたが、最近は半分以上、セイヨウタンポポになってきてしまいました。

草刈りをする時にもできるだけセイヨウのみ刈り取るなど、人為(!)を加えているのですが、それでもその生命力には勝てそうにありません。

学者の見解では、他花受粉のニホンタンポポは、遺伝的にも多様性があり、様々な環境にも適応できるので、絶えてしまうことはないだろうとのこと。
が、やはりネイティブな種を応援したくなってしまうというのは、オリンピックで自国の選手の活躍につい期待してしまうそれに相通ずるものがあるのでしょうか。

               
簡単な見分け方は花弁の裏のガクが反り返っているか否かで区別できます。
ニホンタンポポはピタッとくっついているのに対し
             
セイヨウタンポポはガクが反り返っています。

よく見ると、花弁の色、形状、葉の形にも差があるのに気づきます。
私はニホンの方に控え目な品を感じますが、贔屓目に見すぎでしょうか。

これまでのコメント

  • 伊那の大工(管理人) より:

    和装の似合う美人?
    そうですね。
    花も葉も、淡い色合いなのですが、凛とした美しさを感じます。
    以前だったら派手なセイヨウにフラフラと傾いていってしまったのかもしれませんが、最近はこの控え目な美がお気に入りです(何の事だか・・・)。

  • みね より:

    ニホンタンポポ…
    珍しくなりましたよね~。セイヨウタンポポ増えて困っています(-_-;) 高校の頃、理科の授業で両方を観察して違いを学びましたよ、ニホンタンポポは奥ゆかしく上品な感じですね。

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がんばれニホン! 大工を生業として25年。趣味の長距離走、渓流魚との戯れなど日々の思いを綴ってみます。

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