果たしてどれが確かなことなのか
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原発周辺のみならず首都圏でも暫定基準を越えた濃度の放射性物質が検出され、飲料水、野菜等の摂取制限、出荷制限が続き、混乱状態に陥っているようです。
放射性物質についての予備知識などが全くなく、原発事故のニュースに接した時は、これで日本中にそれが拡散し、国全体、人が住めなくなってしまうのではないだろうかのごとき恐怖を覚えましたが、放射線医学などの専門家が解説した記事などを読むと、ただちにそんな事態になるわけではなく、要はその濃度と接した時間の積が、体に影響を与えるということがわかってきました(参考記事)
確かに事故の状態は好転しているとは思えず、3号機などでは原子炉本体からの漏れも懸念され、海洋汚染も明らかになってきています。
しかし、そこから離れた首都圏などで検出されている放射性物質の濃度は、現時点では通常の状態よりは高いものの、ただちに摂取制限をする必要があるのか程度のものであることがわかります。
多分、だれもが目にも見えず匂いもしない放射性物質という悪魔におびえ不安に陥ってしまっているのだろうと思いますが(私もその一人です)、ここは努めて冷静に、事態の推移を見守っていく必要があるように思います。
このまま、むやみやたらと食物の出荷制限などが続けば、たぶん関東地方の農業は壊滅状態に陥ってしまうでしょうし、そうなれば直接的な放射能被害以上のダメージを受けることになり、産業復興はより立ち遅れてしまうことになるでしょう。
果たして後世まで影響を及ぼすような濃度に曝されていた範囲はどこなのか、しっかりとした調査の下、冷静に判断し、少なくともそこで暮らす人々に対し、根拠もない風評を流すようなことだけはすまい、今はそう思っています。
これまでのコメント
教訓
今回の事故は本当に不幸な出来事で、いまだ終息の見込みすらたっていない状態のようです。
そんな中、不謹慎であることを承知の上で言わせてもらえば、これが首都に近く、その影響もある原発の事故だったらこそ、政策転換まで考えざるを得ないということになったのだろうと思います。
やはり誰しも、自分の身に直接被害が及ぶようになって初めて真剣になるものなのでしょう。
起きてしまったことは重大ですし、もう取り返しのつかない事態なのだろうと思います。しかしこれが、今後のエネルギー源を見直すきっかけになってくれたとしたなら、不幸なことですが、貴重な教訓として語り継がれる事故になるのでしょう。
今は、とにかくこれ以上の被害拡大を少しでも食い止めてほしい、そう願っています。
Unknown
読売新聞によると、「政府は29日、東京電力福島第一原子力発電所の事故を受け、2030年までに少なくとも14基の原発の新増設を目標に掲げた「エネルギー基本計画」を見直す方針を固めた。」そうです。
とても良い事だと思います。祝!
いくらでも安価な電力が供給されるなんて、魔法みたいな事があり得ない事は、小学生でも分かる事です。
放射性廃棄物の処理の目処もたたないのに、どんどん原発を作り続けるのは犯罪です。今回の事で、目先の犯罪が高くつく事がようやく欲深い政治家にも分かった様です。
この期に及んで
今週号のAERAに原発推進論者と反対論者のコメントが掲載されていましたが、これだけの事故があっても推進論者の信念にブレがないのにはもうあっぱれと言うしかありませんでした。
エネルギー源の分散という視点はわからなくもありませんが、これだけ危険性を伴うものが果たして頼るべきエネルギーなのか、また経済性の観点からも、廃棄物の処理(正確には処理ではなく保管なのですが・・・それも気の遠くなるような歳月の)から、今回の様な事故を起こした場合の事後処理などを考えると、決して有利なものであるとは思えません。
不幸にして落されてしまった広島、長崎の原爆という過去があるゆえ、非核三原則を維持してきました。
今回の事故によって、これからの頼るべきエネルギーも変わっていくことを強く望みます。
Unknown
幸い原発の冷却水はポンプが復活しつつあり、事態は好転しつつあるようですが、原子炉の容器に破損の可能性があなるなど、事態の収拾はまだまだそう簡単ではない様子です。
広島などの原爆の場合には、放射能に汚染された空気や灰などは、爆発の熱で上昇気流により一気に成層圏まで吹き上げられて、世界中に拡散してしまいました。しかし今回は炭火のように、いつまでもくすぶっている状態なので、放射能の封じ込めをしない限り汚染はいつまでも広範囲に広がってしまうようです。
チェルノブイリの時も原子炉が壊れてしまい、ヘリコプターからの投下作戦で封じ込めをしたそうです。今では解禁になったそうですが、昨年までの25年間は、30キロ圏内は立ち入り禁止だったそうです。福島の今後が心配です。
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