労働の結晶
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現場の方は外周りの板壁や塗り壁の部分は終わり、現在内部の床を張り始めています。
今回、檜の丸太を譲っていただいたので、できるだけ余すことなくそれを使っています。
芯に近い部分からは、柱、桁、土台などの構造材を、次に鴨居、敷居などの造作材を、そして一番外側から板などをという具合に木取りをしていきます。
成長の過程できちんと手入れがされた木の場合、外側にはほとんど節はなく(あっても写真の様な綺麗な生節)、素性の良いモノが確保できます。
おかげさまで、床板も、脂気のある艶やかな仕上がりになりました。
それにしても50年いや場合によっては100年という長いスパンで考えねばならない木の成長。
ホンの目先だけの利益にとらわれ動いてしまっている現在の自分の生活とあまりにかけ離れたタイムスケールで動いている林業家の仕事を思い、
先人たちの労働の結晶がこの床板なのだとあらためて気付きました。