企業の姿勢

     2016/09/16

notes16
ほぼ毎日、走りのお伴に愛用してきた心拍計測機能のついた時計が動かなくなりました。
購入したのが多分2002年頃。
心拍計測機能というと、胸にベルトを巻き付けそこから心拍を拾い出して時計に送るという大掛かりな仕掛けのものが主流だった当時、指先の血液の流れから、心拍を計るという画期的な方法を採用したこのモデルは、ランナーの間でも話題になり、だいぶ愛用者も多かったと記憶しています。
実際は、寒さなどで指先の血流が悪くなり、うまく計測されないなど不具合も多かったのですが、冬以外のレースでは、これによってペース配分が成功し、助けられたことも多々ありました。

そんな相棒ともいえる時計でしたので、なんとか修理できないものだろうかと、製造元のメーカーに問い合わせをしてみました。
過去にも二度ほど不具合が生じ、アフターサービスを受けていましたので、今回も何とかなるだろうと、気軽に考えていましたが、メーカーからの返事は予想外のものでした。

この機種のアフターサービスは2010年1月をもって全て終了し、以後まったく受け付けないとのこと。詳しく聞いてみれば、その部署自体が廃止になり、実際に修理として外注していたところも閉鎖してしてしまったからとのこと。
この返答には開いた口がふさがりませんでした。

発売してからまだ10年も経っていないモデルです。当時大々的に宣伝していたものですので、きっと愛用者はまだまだいることでしょう。そんなユーザーのことは一切お構いなしに、企業の勝手な都合でアフターサービスを打ち切ってしまう。果たしてそんなことが許されていいものなのでしょうか。
確かに、色々不具合も多く、多分ユーザーからのクレームも多かったものと予想されます。
しかし、それはモノつくりをしているメーカーにとって避けては通れぬ道で、そうした事を乗り越えてより良いものを開発していく、そしてその開発途上のものを購入した(当時42,000もしました。当然家人には内緒です)ユーザーに対してはできる限りのサポートをしていく、そうあるべきではないでしょうか。

車メーカーのリコール問題などが話題になり、アフターサービスに対する企業姿勢が問われている昨今ですが、まったく問題にならぬほどの規模でモノつくりをしている私にとっても、反面教師としてきちんと学んでおかねばならぬ事例です。
目先だけ口先だけの対応ばかり素早く、その内容が全く伴っていないことでは、ユーザーにソッポを向かれてしまうのは当然です。
大企業であれば、また新たな客層を開拓していくなどの方法もあるのでしょうが、我々のような超零細企業においては、その存在意義さえ問われかねない事態になります。

確かに、自分の非を認めねばならぬ事は、作り手としてつらいものがあります。
それでもそれを乗り越えていかねば成長はないともいえます。
果たして自分がそんな事態に遭遇したとき、真摯な対応ができるか、
胸をはって大丈夫、そう言い切れるような仕事を常日頃から心がけ、不本意にもそうなってしまった時には、できる限りのことをする。
世界に名だたる大メーカーが与えてくれた教訓です。

 -建築について思うことつれづれ

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