新建材の行く末
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これくらいの住宅ですと、新築当時そのままということはまずなく、こちらのお宅の場合も、途中、何度かの改装を経ていることがうかがえます。
ベースになっている外壁は、赤松の下見板なのですが、その上には、多分昭和40年代の頃から流行り始めたであろう、紙を圧縮し表面を塗装した外壁材(いわゆるサイディングのはしり)が、張られていました。
多分、張り上げた当時は、流行の最先端(?)をいく素材で、時代を象徴するものだったのでしょうが、40年近く経った現在では、だいぶ疲れが見え、失礼ながら決して見映えのするものとは言えなくなっていました。
一方、元々張られていた、松の下見板。年月によるそれなりの風化は見られたものの、それがかえって、良い味を醸し出し、魅力的なものになっていました。
当初は、予算なども考慮し、金属サイディングに張り替える予定だったのですが、この姿を見て、お施主さんにも了解してもらった上で、急遽、唐松の無垢板の外壁に変更させていただきました。