丸太は自由だ
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この丸太梁。
何が面白いって、その納め方に取り決めがないこと。
平角に製材された物の場合、通常その上端が基準となる水墨(水平の基準)になるのですが、丸太にはそれが存在しないため、まずそれを決めなければならないのです。
丸太の張り具合、掛ける梁や掛かって来る梁の具合を考慮しながらその高さを決めていくのです。
一発で決まれば気持もいいのでしょうが、なかなかそういう訳にはいかず、このくらいにしてみようか、いや前の方がよかったなと逡巡しながら決めていくいことがしばしばです。
以前はこれをするのに水糸を張り、実際に墨を打つという手間のかかる作業が必要だったのですが、最近ではレーザー墨出し器なるものが登場し、簡単にその高さをシュミレーションできるようになってきました。
加えてこの墨出し器、垂直方向の墨も簡単に出すことができますので、とても都合が良いのです。
そんな最新機器の力も借りての作業ですが、どのように納めるかは、結局墨付けする人間の感性にかかってきます。