日本海へそそぐ水を太平洋に移し替える水路工事のお手伝い
長ったらしいタイトルになりますが、文字通り日本海へそそぐ信濃川水系の支川「奈良井川」の水の一部を分水嶺を越え天竜川水系「小沢川」へ水を引くための「木曽山用水」水路工事の一部に携わっています。
私が担当しているのは「検量水枡」。
大きな渡り廊下のような枡(105mm*1,364mm*9.091m 尺寸でいうと3.5寸*4尺5寸*30尺)で、ここを水を満水にして通し、その流速からどれくらいの水を取得しているか計るための施設になります。
その構造から、枡の深さ以上の水はこぼれるようになっており取り決め以上の水が以降の水路に流れぬようになっております。
学生時代、一応農業土木の研究室に所属していたので、話としては知っていたのですが、30年以上の時を経てまさか自分がこの仕事に携わることになるとは、想像だにしていませんでした。
それにしても先人の水に対する思いというのは大変なものだったのですね。
命の源となるお米を育てるのですから当然といえば当然なのですが・・・重機などない明治の時代、人力だけで12kmもの水路をこんな中央アルプスの山の中に延々と引いてきたとは。
まさに頭の下がる思いです。
こちらは昭和44年に新しく掘削された長さ944mの水路トンネル
トンネルの伊那側にもこんな水枡が
トンネルの高さはやっと人が通れるほど・・・全く灯りもなく、そこいらじゅうから湧水のある、この中を延々と944m歩いてくるのは・・・怖かった
トンネル伊那側はこんな荒れ沢。よってこちら側で作業をするには狭いトンネルを通ってくるしか方法は無し。どうやって工事をしたのだろう・・・
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