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雪で倒壊したビニールハウスの片付けもメドがつき、中に収納していた材料を別の作業小屋に移して今日は終わりと一息入れていた時、上の方から「パッーン」と何かがはじけるような音が小屋中に鳴り響きました。
ただ事ではないと直感的に感じ、外に飛び出してから再度中の様子をみてみると天井からブレース(鉄筋筋交い)がぶら下がっているではありませんか。
この作業小屋は元々牛のエサ用藁小屋。
4間ほどのスパンをC形鋼という華奢な部材で組んだトラス梁で飛ばしている構造なのです。
ここを借り受けるとき、その補強も考えなくはなかったのですが、過去にあった50~70cmの積雪には耐えてきた実績があったのでまあ大丈夫だろうとタカをくくってしまっていたのです。

しかし今回の雪。
ここ伊那でも記録的な積雪量(80cm超)。
寒さが続き一向にその量が減る気配なし。
加えて部材の経年変化による劣化。
そのすべてが重なりこのトラスの崩壊に至ってしまったようです(と今なら推測できるのですが)。

が、その時はそんな冷静に考える余裕などなく、まずは安全のため避難を考えます。
そして一度は外へ出てみたものの、黙って指をくわえていても屋根の崩落を目の前で見るだけ。
それを防ぐにはサポートをかうしかないのですが、ギリギリの状態であればそれに巻き込まれてしまう可能性は大。
まさにイチかバチかの賭けになります。
懇意にしている鉄骨屋さんに電話して聞いたところ、仮に崩落するとしても壁際は残るだろうからそこに逃げ場を確保しつつ端から順々にかっていけば何とかなるかもしれないとのアドバイス(くれぐれも気をつけてと最後に言われましたが)。
こうなったらもうやるしかないと腹をくくり、かみさんには5分ごとの安否確認の連絡をとってくれと伝え作業開始。
あわてるな落ち着けと自分に言い聞かせてみるものの、頭の上から「ピキッ」「ミシミシ」という音が聞こえてくるところではとてもそんな心境にはなれません。
まだ広い空間があるところはよかったのですが材料が積んである脇などはすぐに逃げ出すことは不可能で、まさに生きた心地がしませんでした。
20本近くのサポートをかい終えその音が止まった時には、安堵感からへたりこんでしまいました。

果たして復旧できるかどうか、またこれからも積雪が予想されていますので春まで耐えきれるかどうかわかりませんが、とにもかくにも一時しのぎの応急処置にはなったと信じたいところです。


これまでのコメント

  • 伊那の大工(管理人) より:

    Unknown
    ようやく今後の対策を考える気持ちになってきましたが、しばらくは仕事も手につきませんでした。
    思い切って建て直したいところですが、先だつものの見通しが・・・。

  • 2馬力の釣り師 より:

    Unknown
    手に汗握るスリルですね。
    県北の豪雪地帯の知人は、雪おろしが嫌でトタン屋根の合掌作りにしました。

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ふーっ 大工を生業として25年。趣味の長距離走、渓流魚との戯れなど日々の思いを綴ってみます。

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