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効率について考える

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先日、とある方と雑談していてリードに掲げたような話が出ました。
いわく、製造業、特にマスプロメーカーでは生産効率をあげるため、労働者の動線距離を少しでも短くするため、それこそストップウオッチを使い、秒単位まで時間を計測し、ロスをなくす努力をしている。
その他、モノの整理整頓によって誰もが効率よく動ける環境を作り出すなど・・・

振り返って我が作業場や現場を思い返してみると・・・まったくお恥ずかしい話で、作業場の動線上にはモノが置かれジグザグ走行を余儀なくされ、ひと現場が片付いた区切りの現在は、そこから引き揚げてきた材料や道具などでモノが溢れ、足の踏み場もないような状態。
上記のことを実践されている方からみれば、まったくもってどうしようもない生産現場と一括されてしまうことでしょう。

確かに、整理整頓され片付いた作業場は気持がいいものです。作業効率もいいことでしょう。あこがれます。しかし・・・できないのです。
それに費やす時間だって捻出しようと思えばできるのでしょう。
モノを置く前に取捨選択しなさいと、整理整頓の本には謳ってあります。
しかし・・・ついとりあえずそこに置いてしまうのです。

これはもう根本的な性格からくるものだから諦める、最近はそう開き直るようになってきました。
そう考えると気持も楽になりますし、ストレスも溜まりません。そのエネルギーをモノづくりの創造力に向けることもできます。
ゴチャゴチャした雑多な環境から創造される、遊び心のあるモノ。

何もすべてすっきりしたモノである必要はないのです。
不必要と思われるようなあそびもあったっていいじゃないですか。
特に人として付き合うのでしたら、私はそういった人の方が好きです。

多分、効率のみを追求した現場で働いている人のストレスたるや相当なものなのでしょう。それゆえ労働時間外では仕事のことなど考えたくもない、そうなってしまっているのではないでしょうか。

私にとっては仕事と遊びの厳密な区別はなく、遊んでいる時に仕事のアイデアが浮かんでくることなどしばしばです。
作業場も頭の中も同じようにごった煮なんですね。

それを肯定できるようになってきたのは、やはり齢をかさねてきたからなのでしょうか。

と、いいながら物忘れも多くなり2.3日前からあるモノを探しています。
いまだ見つからず、あああの時ちゃんと整理しておけば良かったと、進歩のない自分です。

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効率について考える 大工を生業として25年。趣味の長距離走、渓流魚との戯れなど日々の思いを綴ってみます。

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