間に合いました
寒さが本格化する前には・・・とお約束していた水周り(浴室・トイレ・脱衣)のリフォーム工事がなんとかまとまりました。
元々の建物は多分、明治・大正頃のもの。
土台は栗などを使っていてくれたため腐れなどは思いのほか少なくほぼ利用することはできたのですが、地盤の不陸(凍結が影響?)によるものか柱は最大で6尺で3寸(1,818mmで90mm)も傾いており、この整合性をどう取っていくのかが肝になるリフォームでした。
いちど全てをバラシ新たに基礎から・・・というのが理想なのでしょうが、そうすれば新築よりも費用が掛かってしまうのは必至。
今ある傾いた骨組みはそのままにして、下地材で新たに水平垂直な面を出し、そこに床・壁・天井を取り付けるという作業になりました。
言葉で書いてしまえば簡単なことですが、傾きは当然のことながら3次元方向。加えてその大きさも場所によって異なります。
こちらの現場もすでに一度リフォームされてはいたのですが、壁などの傾きには目をつぶり(?)、とりあえず建具が動く程度まで・・・の状況でした。
しかし現在は「レーザー水平水準器」というとても具合の良い道具があり、自分の作り出したい任意のラインをどんな所にも照らし出すことができます。
こうしたリフォームの現場でそれは大活躍。
「下げ振り」「水平器」「白糸」を一台で兼ね備えているのですから、まさに魔法のツールです。
おかげでこれだけ傾いていたところにも、こうして無事ユニットバスや建具をなんら不具合なく納めることができました。
もっとも、これはレーザーツールを文字通り自分の手足のように使いこなせる O大工の活躍があってこそなのですが(私はまだ指先程度)・・・。
元々のリフォームの目的は、体が不自由になってしまった親御さんを迎えるためともの。
お施主さん側からの希望もあって普段はあまり使わぬ、掃除のしやすい床や壁材を使ってみましたが、ケースバイケース、これもありなのかもしれません。
予想外に無垢の木とマッチして明るい仕上がりになりました。
あとは実際の使い勝手(障がいの具合によって必要な補助具の位置などが変わってきます)を見ながらの手直しが待っています。
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