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豊かさとは

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所用があって千葉の実家に出かけてきました。

転勤族だった父親と共に私は出生地の群馬県高崎市を皮切りに小学校2校、中学校3校と転校を繰り返したわけですが、親が最終的に千葉県流山市に居をかまえたことで、現在の実家はそちらということになります。
私が実際に住んだのは、高校時代のたった3年間だけなのですが、当時は交通の便が悪かったということもあり、東京に距離は近いものの、エアポケット的に残された雑木林や沼地も多く残る土地でした(よくクチボソ釣りをしたものです)。

それが、筑波へ直通する「つくばエクスプレス」が開業したことであたりの景色は一変しました。
丘陵地に残されていた林は宅地となり、もともと平坦地であった沼地は埋め立てられ、マンション・住宅団地群、大規模商業スペースに変貌を遂げつつあります。

多くの人が働く場がある大都市圏で、人的供給源として、その郊外に人が住むのは当然の成り行きで、いまそこで起きている事象は至極当然のことともいえます。

首都中心部まで1時間以内、近在には大規模ショッピングモール。
人の多さと車の慢性渋滞さえ我慢すれば、物質的に得たいものは欲望のまま得られる生活。
そんなところに人は集まってくるものなのですね。

ひるがえって我生活。
お世辞にも常時仕事に追われ続けているということはなく、借地がほとんどながら夏は草刈、冬は雪かきに取られる無償の労働。時にわずらわしさえ感ずることもある雑多な人とのお付き合い。
そんなこんなで時間がとられるということは、肝心の現金収入も決して多くを望むことはできません。

それでもこうして住み続けられるのは四季折々の自然変化を体中で感じられる毎日があるから。
たとえ様々な労働でクタクタになってしまったとしても、あぁ今日も一日よく働いたと、中央アルプスに沈む夕陽を眺められる充実感は他には代えがたいものがあります。

大都市圏のなにかザワザワとした空気が馴染めず、田舎へ移住し、そこで生きていくと決めて30余年。
自分にとってその選択は間違いではなかった、そんな思いを強くした今回の帰省でした。

これまでのコメント

  • 伊那の大工 より:

    Unknown
    あるいっとき、そういったところに住むのならともかく、生まれてこの方それ以外経験したことがない、そんな風に育ったらいったいどうなってしまうのでしょう。
    他人ごとながらとても心配になります。
    こういった街には、びっくりするくらい子育て世代が多く住んでいるだけに・・・。

  • 農場主 より:

    Unknown
    おなじ感覚ですね~ 特に同じ間取りの部屋が無機質にならぶ高層マンションが林立するような光景は、胸が痛くなります。ああいうところで生活しているとお金がすべて、という思想に陥るのも分かります。

  • 伊那の大工 より:

    Unknown
    あの人混みの中で何も感じず普通に暮らせるというのは、ある意味で特殊能力を身につけた超人なのかもしれません。
    もし今ここで天変地異が起きたら・・・などと考えてしまう人間にはとても住むことなどできぬ場所です(つい最近起きたばかりなのに)。

  • 2馬力の釣り師 より:

    Unknown
    先日、東京に出張しました。午後の早い時間の東京駅(やたら外国人旅行者が多い)でさえ、人の間を縫って歩く事に気持ちが萎えてしまった自分に、老化?を感じました。
    学生の頃は、こういう時にはまだ濁流を泳ぎ渡るような高揚感を感じていたのですが・・・。
    最初は用事が済んだ夕方には、秋葉原にでも出ようとたくらんでいましたが、あっさり白旗を上げて、日のあるうちにホテルに避難してしまうという、ていたらく。
    帰りの新幹線では、指定席の通路まで立つ乗客に社内販売も諦めて帰ってしまいましたが、私は指定席に座っていながら、もう東京出張はこりごりと思いました。

  • 伊那の大工 より:

    Unknown
    人間の欲望の底なしさ加減にはホトホト参ってしまう。
    まあ30余年前に、この地を見限った自分に言う資格はないのかもしれないけど。

  • 無秩序無計画
    ほんとにあのあたり凄いことになったな。

    エリア内の道路はやけに立派だけど、周辺道路とのつながりが悪いし。
    おそらく廃墟まっしぐらの巨大マンション群も醜い。

    もっと計画的に良い街づくりが出来なかったものかと思う。

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豊かさとは 大工を生業として25年。趣味の長距離走、渓流魚との戯れなど日々の思いを綴ってみます。

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