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来春、統廃合によって閉校になってしまう高校の記念品として、校舎の床に使われていた板をプレートに加工する作業をしています。

戦後まもなく建てられた校舎は外観はモルタルながら、軸組みは木造。壁はペンキが塗られてしまっているものの板壁。そして床は油がしっかりと染み込んだ18mm厚のブナ。

この油とキズなどはできる限り残した形で5cm*10cmのプレートを200個程度つくってほしいというのが、依頼された方からの要望。
通常、そういった部分はまず取り除いてから作業を進めるものなのですが、今回は逆。
そこを基準面にして他の部分を削り出す必要があります。
50cmから1mまで色々な長さのモノが乱尺に張られた床板は、釘穴などもあり、なかなか思い通りには木取りが進みません。
加えて確認したはずの古釘が隠れていて、刃物の被害も多々・・・

苦戦しながらも、木取れた板をみてみると、色、キズが異なりそれぞれに個性があり味わいがあります。
もしかしたら、依頼してくださった方は、それに巣立っていった卒業生を重ねあわせているのかもしれません。

最終的にはこのプレートに、記念の文字が刻まれ生徒一人一人に手渡されることになるのでしょう。
そんな思い出の品作りに携われるのは、作り手としてこの上のない喜びがあります。

目標の200個まであと少し。
休日返上での作業が続きます。

これまでのコメント

  • 伊那の大工(管理人) より:

    いえいえ・・・
    いえいえ尼助丸さん(http://kuroukoumuten.blog60.fc2.com/)
    がいつもされているような仕事にはとてもかないません。

    それにしても、よく手入れされて使い込まれたモノの放つ美しさに、あらためて感心させられた貴重な体験でした。

  • 尼助丸 より:

    Unknown
    すばらしい仕事ですね!涙が出そうになりました。

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再生 大工を生業として25年。趣味の長距離走、渓流魚との戯れなど日々の思いを綴ってみます。

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